Windowsよりも革新的だった幻の国産OS「TRON」って知ってる?

OSとは「Operating System(オペレーティングシステム)」の省略で
パソコンならMicrosoft社の「Windows」とApple社の「Mac OS」が一般的に知られています。
スマホの場合はApple社の「iOS」とGoogle社の開発した「Android」です。
しかしWindowsよりも革新的だった幻の国産OS「TRON」についてはあまり存在を知られていません。

「TRON(トロン)」は1983年頃坂村健教授という方が提唱して開発された日本独自のOSです。
非常に先進的なOSで、あらゆる機器、施設、設備に内蔵されたコンピューターが
相互に連携動作する社会を想定して構築されたプロジェクトです。
今でいうユビキタスの元となるような考え方が1983年当時にあったということになります。

残念ながら1989年にアメリカからの強い政治的な圧力がかかり
多くのメーカーがTRONから手を引いたため、現在ではパソコンのOSと言えば
Microsoft社のWindowsが圧倒的なシェアを締めていますが
圧力がなければ世界中のパソコンに日本発のOS、TORNが採用されていたかもしれません。

とは言え、TRONは消えてしまったわけではありません。
組み込み型OSとして世界中で使われているのです。
たとえば小惑星探査機「はやぶさ」、H2Aロケットといった宇宙開発の場面。
身近なところではアクションカメラのGoPro、各社のプリンターや複合機。
自動車のカーナビやエアコンなどの各種制御装置。
更にスマホの画像処理やバイブレーター、ディスプレーなどを制御。
このように私達の身近な製品に組み込まれて使われています。
組み込み型OSとしてはシェアが60%を超えているという話もあり
私達の身近な電化製品の多くを制御しているのが実はTRONなのです。